川崎医療福祉大学 医療福祉学研究科 臨床心理学専攻

2011年度合格 Sさん

わたしは地方国立大学を卒業した春に京都へ引っ越し、4月からコムニタスに通い始めました。大学在籍中は基礎心理学を専攻していたため、畑違いである臨床心理学の知識はほとんどなく、不安いっぱいでのスタートでした。通っている人のなかには3月など早期から取り組んでいる方も多かったので、前期合格は難しいから後期に的を絞ろう、と当初は悲観的にもなっていました。

 しかし、コムニタスに通うにつれて意識が変わっていくことがはっきりと分かりました。以下は3つの科目でどんな経験が得られたのか、かいつまんで話します。

まず必修の授業では、面接対策や研究計画に向けた授業が主です。試験を意識した集団討論の模擬練習などは、独学の受験勉強ではできない貴重な体験でした。通っている他の方で社会人の方もいて、さまざま志望理由で来られているので、授業内でそれを聞く機会もあり、とても貴重な体験でした。加えて、それまで自分のなかでぼんやりしていた志望動機が明確になりました。また、「臨床心理士にはなりたいけれど、特にしたい研究がない」と悩んでいましたが、「意義のあるこの研究が絶対にしたい!」と思う研究計画を最終的に練り上げることが出来ました。これは自分が何に問題意識があるのか、親身に先生が相談に乗っていただいたことが大きいです。

 臨床心理学の授業では、臨床心理士でスクールカウンセラーとして勤務されている先生が講師で、受験に必要な臨床心理学の知識だけでなく、スクールカウンセラーが現場でどのような役割を担っているのかなどの情報や、知見を教えていただきました。

 英語の授業では、心理英語の他に、教育や医療分野などの時事問題をテーマに取り上げた英文を題材にすることも多くあり、科学英語の文章にバランス良く親しめました。英文を和訳するとき、直訳ではない、読みやすい意訳とはどのように読んでいけばできるのかといった方法も教わり、とても試験本番に役に立ちました。

 試験に合格できただけでなく、さまざまな境遇で受験を目指す人たち、先生たちの出会いは、人間的にもわたしを大きくしてくれました。このように、合格後も来春まで通い続けたいと思わせる予備校は少ないのではないでしょうか。